本当の問題は何処に。


人の気持ちなんてわっかんねえよ、って、自分も人もよく言うけれど。

本当にわからないもんだなぁ・・・としみじみ思いました。

何か大変な状況にある人、重いものを背負ってる人、
・・・という風に、私の目からは見える人。

その人が、本当はどれくらい大変で、どれくらいの辛さを感じていて、
どれくらい平気でケロッとしているのか、
もう全然わからない。

それは当たり前のことで、とっくに承知していたことだと思っていたけれど。

どうせわからないからってハナから諦めて、
気持ちに寄り添うことすら放棄してたな、ってことに気が付いた。

それは、なんか違うな、と思った。

「何が起こっても大丈夫。目の前の人の中に問題はない。」
その理屈のウワズミだけを、言葉だけを、さらっと飲み込んで、理解した気になって、そこで終わってたな。

大丈夫だよ、その人は大丈夫。
だけど、私の心はそれでいいの?

本当はしてあげたいことがあるんじゃないの?
同情だとか投影だとか、つまんない理屈で覆い隠してきたけど、
本当はずっと、気になってたんじゃないの?

その人は大丈夫だよ。そのままで大丈夫だよ。
だけど、私の心はそれで大丈夫なの?

生まれてきた思いを、なかったことにしていいの?
表現したい思いを、胸の奥に閉じ込めちゃっていいの?
それで全部わかったふりして、
大丈夫、何も問題なんてないから、って、それでいいの?


大問題だろ!!


・・・と思った昼下がり。
私は誰に気を遣って、何に怯えていたのだろうか。
偽善者だと思われるのがイヤで、
自分の闇を投影してるぜとか見下されるのがイヤで、
悟ってないと見抜かれるのがイヤで(もはや謎の思考・・・)、
なんつーか、シンプルに人に親切にする、ということに対して、
すっごい抵抗や遠慮があったのだなぁ。

アーティスト、つまり表現する者として由々しき事態だと思ったので、
ブログに書いてみたー。

素直に全部出してるつもりが、こういう無意識のブレーキが多くて困っちゃう感じですわ。
やれやれ。

でもなんかちょっと、自分かわいいなと思ったよ(笑)。

ライブを終えて -神様からのプレゼント-

昨日はライブだった。
本当に楽しくて、楽しくて、もうずっと歌い続けていたいくらい楽しかったのだけど、
実は本番2日前に思いっきり風邪を引いた私の喉には、あの曲数が限界で、
ホントは自らアンコールを催促してやろうかとまで思っていたけど、
とてもそんな状態ではなかった・・・。
でもなんとか最後まで持ってよかった。

風邪を引いてから当日までにもいろんな気持ちがやってきて、
なんだか悟りの境地に至ってしまったような状態にもなって、
これ全部、ライブが終わったらブログに書くぞ~と思っていたけれど、
今現在のところ、すっかりその状態を忘れてしまっており、
さらにはそれらについて書きたい気持ちも消えてしまった。

やはり、ライブで完全燃焼したということなのか。
終わったことはいい!とにかく楽しかった、おしまい!って感じになっている。

あ、一応次回以降の具体的な改善点はあったので、
それだけは昨夜のうちにノートに箇条書きに記録しておいた。
事務的なことや当日の流れも含め、もっとちゃんとせないかんなと思ったので。
ええ、真面目ですよ。

私の歌を聴いてくれた人によく言われることだが、
私はいつも本当に楽しそうに歌っているようで。
今回のライブ後にも、
「すっっごい気持ちよさそうだった」とか、
「あんなに楽しそうに歌う人を久しぶりに見た」とか、
「リキタケのあんなにいきいきした顔を初めて見た」とか、
そんな感想を多数いただいた。
ていうか、感想のほとんどはそんなのだった。

歌うときの私がミラクルなまでに魅力的なオーラを放っているのか、
あるいは普段の私がヤバいくらいに死んだ魚の目をしているのか、
ともかくギャップがすごいらしい。

確かに歌っている時、尋常じゃなく幸せだし、
なにか自分でないものが乗り移っているような、別人格になっているような感じはある。

それまでどれほど自分の下手さ具合に凹んでいようとも、
録音を聴いても鏡を見ても、ダメな部分しか目に入らずとも、
いざステージに立つと・・・というより歌い出すと、かな。
全てのことはどうでもよくなって、
頭の中は空っぽになり、そこには一面のお花畑が現れる、みたいな、
なんかそういう境地にぶっ飛ぶのである。

そこに技術的な魅力が加われば、さぞかしすごいことになるだろうと思うのだが、
いかんせんこちらについては、一朝一夕にはどうにもならず、
日々修行を重ねるのみなのである。
でも初めてのライブに比べたら、これでもだいぶうまくなったんすよ、奥さん。
いや、奥さんは私ですがね。

今回のライブを通して強く感じたのは、
これは神様から私へのプレゼントなのだな、ということだった。
歌うことが大好きな私への、最高のプレゼント。

で、そう思うと、今まで自分の人生に起こったことはすべて、
プレゼントだったよな、とも思った。

例えば今回、本番直前に風邪を引いたことだって。

本番2日前の朝、起きたら喉が尋常じゃなく痛いことに気付いた時、
一瞬にして絶望のドン底みたいな気分になった。
けれど、ショックが薄れてくるとだんだん、
なんで自分は落ち込んでいるんだろう?と不思議に思ったのだ。

だってこのライブはプレゼントだ。
神様が、わざと私を苦しませるようなことをするはずはない。

だとしたら、私はこの状況に対してへこんでる場合じゃないんじゃね?
当日は絶対に大丈夫だし、
むしろこのタイミングで風邪引くってことに、なんか別の意味があるんじゃね?

そう思うと、なんだかこれからの展開が楽しみになってしまって、
ワクワクしながら布団の中で二日間、ほとんど声を出さずに過ごした。
そしたら本当に、いろんなことに気付いた。
なんで風邪引いたのかはやっぱりわかんなかったけど、
そんなのどうでもいいくらい、この世界への絶対的な信頼感がやってきた。
こういうのを「至福」というのかもしれない。
これまたプレゼントだったわけだ。

私は別にクリスチャンとかじゃないけど、
なんとなく神様っていると思っていて、
そして神様は絶対的に私のことを愛していて、
だから私を苦しめるようなことは絶対にしないとも思っている。
そうすると、いわゆる「目に映るすべてのことはメッセージ」的な世界が現れて、
何が起きても大概のんびりと向き合ったりやりすごしたりできるようになる。

我ながら、ずいぶんと大人になったもんだと思う(笑)。

今回のライブは、ライブをやることが決まった時から本番が終わるまで、
ずっとずっと幸せな時間だった。
毎日が奇跡の連続に思えて、
淡々とした普通の日常ですら、幸せすぎて泣きそうになるくらいに。

そのクライマックスが、ステージ上での時間なのだから、
本当にうれしかった。
間違いなく今、世界で一番幸せなのは自分だな、と思った。
まぁ私は割といつもそう思っているおめでたい人間なのだけど。



会場で同じ時間を過ごして下さった皆様、本当にありがとうございました。
そして、応援してくれた皆様、
助けて下さった皆様、
なんとなく気にしていてくれた皆様にも感謝を。

これからもずっとライブやります。
新曲もどんどん作りたいと思ってます。
あなたに聴いてもらえることが、私と、私から産まれる曲たちにとっての喜びです。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

リキタケカズヨ


追伸:ライブでは、娘とのちょっとしたハプニングもあったのですが、こちらは後日、子育てブログの方で書きまっす。
    何が起こるかわからないのがライブ、って、本当ですなぁ。。

センチメンタルな夜

ある夜、ダンナはいつものように娘を寝かしつけた後、ギターを担いでそっと家を出て行った。

・・・ライブの練習のために!!!ですよ!!!
家庭不和ではないですよぅ。

毎日仕事から帰って、いそいそと練習を始めるものの、
娘の相手をしながらでは今一つ集中できないし、
かといって娘が寝た後では近所迷惑だし娘も起きちゃうのでなおさら音なんて出せない。
よって、夜中のカラオケで一人じゃかじゃかと心置きなく練習してきたらしいのです。

じーん・・・・・。

その翌日、私は安達さん(プリン好きな方)との2回目のリハに挑みました。
スタジオに現れた氏は、連日のハードワークで明らかにお疲れのご様子でしたが、
リハが始まるとサッと表情を変えて、ものすごい集中力とセンスでもって演奏して下さいました。
しかも、よりよい演奏にするためにと、ご自身にかなり負担のかかるアイデアも出していただいて、
それ以上無理して体大丈夫ですか?倒れない?!って思いつつも、
お言葉に甘えて、やっていただくことになりました。
安達さんの体育会系のパワフルさは、この数カ月でじわじわわかってきたつもりでいますが、
相変わらず妥協のない姿勢に驚嘆と尊敬があふれて止まりませんでした。

それに引きかえ、下手くその極みである自分の歌に、
帰りの電車でリハの録音データを聴きながらダダ凹みするのも、もはや日課となりました・・・。
自分の下手さは今に始まったことじゃないのに。
でも、どうやっても思うようにできなくて、くやしい。

ふっと顔をあげて窓の外を見る。
同じ空の下、うちの娘と同じくらい小さくてかわいい女の子のお世話をしながら、
同じく本番に備えて準備している、
それでいて私とは比べ物にならないくらい上手い、真奈美さんのことを思う。

なんだか、全てのことがありがたくて、幸せで、涙が出る。
何がこんなに私を幸せにするんだろう。
驚くほどに心は満ち足りていて、見るものすべてがキラキラと愛おしく思える。
なんだろうこの感じは。

道を示して、支えてくれる人がいて、
絶望的にくやしくなる自分がいて、
どんなときもそばにいて支えてくれる家族がいて、
全てのことが幸せだと思う。

みんながこんなにも全力でサポートしてくれているのに、
それに応えたいのに、私、全然ダメだなぁ。

・・・ま、私に期待されているのは、そういう点ではないのだろうけどもね。
それをわかってても、やっぱりくやしくて、うまくなりたくて、
でも、今の自分は理想の自分には遥かに遠い。遠すぎる。
米粒ほどにしか見えないぜ。

自分が歌いたくて歌ってるだけだし、
聴いてる人の気持ちなんて考えたくもないし、なんつってやさぐれてた私は、
いつの間にか、
誰かを喜ばせたくて、必死にもがいてる。

なんだか青春だのう。

いろいろあったけど、いっぱい歌えて、楽しかったな。嬉しかったな。
そんな、本番6日前の夜。


☆11/6 リキタケカズヨ&浮揚真奈美ライブ『だいすきなものたち』

オリジナル曲が完成しました!


ついに、完成しました。
紆余曲折を経て、ついに。

たった一つの曲を作るだけのプロセスに、なんだかいろんなドラマやミラクルがあったなぁ・・・。

※ちなみに今回の初のオリジナル曲作成は、安達充さんという方にお願いしています。
 (漫画家ではない。)
 私のボイストレーナーでもあり、今度のライブではピアノ伴奏もしてくださり、
 また安達さんが主宰する音楽イベントにおいても、またいろいろありまして、
 とにかく私がいま最もお世話になっている方なのです。

何よりもミラクルだったのは、ダンナ氏でした。
いや、彼は作曲工程には全く関わっていないのですよ、表面的には。
しかし以前ブログにも書きましたが、このようなことがありまして・・・。

【デモ音源とダンナの話】


で。
ダンナにこてんぱんにされた後、私は途方に暮れながら過ごしていたのですが、
ある日、歌詞のイメージが膨らんだので、とにかく形にしてみよう、と思って、
ぶっちゃけ詞ではなく詩ではありましたが、書いてみました。
そして次の打ち合わせの時に、雰囲気だけでも伝わればと、持って行ったのです。

しかしですね。
私には、デモ音源に合わせて文字数を調整するまでの余裕などなかったので、
全くメロディに合わない字余りな部分が続出し、
それどころか、当初はなかったはずのBメロが突然に登場するとかね、
もう散々だったわけですよ。

安達さんがいろいろアレンジを加えながら、
なんとか前回作ったメロディに言葉を載せようとしてくださるのですが、
あれこれしながらも、私たちの脳裏には、ダンナ氏の言葉が響くわけですよ。

「どうという感想もないね・・・」

「どっかで聞いたような・・・」

「ふーん、って感じ・・・」

「・・・で?」(あ、これは言われてません。妄想でした。)


しばらくの後、ついに安達さんが言いました。

「一度、白紙に戻してみましょうか。」

そこで、今まで積み上げてきた全てを忘れて、
私の希望する曲調やリズムと、持参した詞(のようなもの)をもとに、
新しくメロディを作り直して下さったのです。


そしたらねえ・・・

なんだか、とってもいい感じになりました(笑)。


「・・・なんか、ものすごくしっくりきます。」

「ですね。ノリもいいし、カズヨさんっぽい感じがすごく出てきましたね。」

「これですかね・・・ってか、これだと思います!!!」

「うん、これで行きましょう!!!」

というわけで、あっさりと、曲、完成。

後は、やさぐれすぎている詞を修正して、文字数を調整したらOKということになりました。

素直な私は、詞についてもダンナ氏に提出して、意見を仰ぎました。
ええ、私は彼のセンスを本当に信頼しているのです。
幸いこちらの方は、初めから好印象なようでしたので、
細かいところをいろいろ指摘してもらって、直していきました。
(これまた的確過ぎて耳の痛いハナシはありましたが・・・。)

インスピレーションが降りてくるまでじっと待つ、書く、ダンナ氏にダメ出しをくらう、という地道な作業を繰り返して・・・

やっと詞も完成したのであります!!!

はぁぁぁぁぁあ。


そういうわけで、ダンナなしにこの世紀の名曲が生まれることはなかったのです。
もしあの日、デモ音源を聴いたダンナが適当な褒め言葉でお茶を濁していたら、
私はあの音源に合うような詞を頑張って書いたに違いないし、
そうしたら、よりよいものなど生まれる余地もなかったのだと思うと、
いやはや、人生とは実に面白いものですな。

なんか最近、こういうパターン多いな。
自分の望む結果が得られなくて、ずずーんって凹むんだけど、
結果的にそのおかげで、望む結果よりも何倍もいい結果になるっていう。
ミラクルだねえ。

そういえば昔、やたら勘のいい友人に
「カズちゃんはミラクルを起こす人だから。」
って言われて、なんとなく嬉しくて今もそのことを覚えているんだけど、
本当にそうなのかもしれないと思う、今日この頃。

そんなミラクルな私と、なんだか同じ匂いのする真奈美さんのミラクルなライブは、11月6日の昼下がりですよ。
今度は何が起きるのか。お願いしますよカミサマ。

リキタケカズヨ&浮揚真奈美ライブ『だいすきなものたち』

「大好き!」を仕事にした歯科医の話


先日、今度のライブではとにかく大好きを追求する的なブログを書いたせいだろうか。
その後、引き寄せるように奇妙な出会いがあった。

久しぶりに歯医者に行こうと思い立ったときのこと。

特に異常があるわけではないのだが、
最後に歯医者に行ったのは数年前のことで、
そろそろクリーニングやら健診をしてもらおうと思ったのである。

で、手近な近所の歯科が、繁盛していてよさそうな印象だったので、行ってみた。

歯科医は、私と同年代と思われる、気のいい男性であった。
幸い虫歯はないとのことだったのだが、
「汚れがたまっているので、歯石とかクリーニングしますね」といってされたその処置が・・・

激痛!!!

なんで?なんで虫歯の治療でもないのにこんな痛いの?!
今まで何度も受けてきた処置のはずなのに、なにこの痛さ!ありえん!!!

身振り手振りで痛いアピールをしてみても、
「あ、痛かったですね。すみませんね~。」
「もうちょっとですからね~。」
と、華麗に受け流すだけで、
彼は一向に手加減する様子もない。

うがいをしたら、なんか血まみれだし・・・。

処置が終わって茫然とする私に、歯科医は笑顔で言った。

「いやいや、すみませんね。
 ホントはこういうのは歯科衛生士がやるんですけどね、今日はちょっと人手がなくてボクがやっちゃいました。
 だから痛かったでしょ~?」

え、ええ・・・とても。

「ごめんなさいね、ホントは1回目でここまでやらないんですけどね。
 歯茎の奥の方に歯石が見えるとつい、あぁもうちょっと、もうちょっと取りたい!って思っちゃうんですよ。
 ついつい、いっちゃうんだよね~。」

・・・・・どうりで、血も出るわけですな。

「ははは。でもつるっつるにきれいになると、気持ちがいいですもんねぇ。
 ほら、ボクの歯なんてこうですよ。」

そう言って二カッと笑った歯科医の歯は、歯磨き粉のCMみたいに眩しいほどに白く輝いていた。

うわ!すっごいキレイですね!!

「でしょ~?ボク、今日すでに10回は歯磨きしてますからね。」

は・・・?10回?!

「朝起きて1回、朝ごはんのあと1回、出勤してすぐ1回、休憩でお茶を飲んだときも磨くし、お昼ご飯の後も・・・うん、10回磨いてますね(キラッ)。」

ま、まじすか・・・。

「ちょっとでも口の中に違和感があるとね、気になるんですよ。
 ほら、あなたの今の口の状態、わかるでしょ。
 そこからちょっとでも変わったら磨くの。」

・・・・・歯をきれいにするのが、本当にお好きなんですね。

「ははははは。じゃあまた一週間後に来てください。それで残ってる分もキレイにしましょう。」

心底楽しそうに語る歯科医を見ていて、思った。
「好きを仕事にする」って、すげえ・・・。

しかし、この場合、患者の立場はどうなるのだ?
あんたは欠片も残さず歯石を取り除いて嬉しいだろうが、
激痛に耐えるあたしのことは、どうでもいいと?!

・・・どうでもいいいんでしょうな、歯が美しくなれば。

「好き」をここまで貫く歯科医にある種の尊敬の念を覚えつつ、
次回の診療の時はぜひとも衛生士さんにお願いしたいと切に願う私であった。

さて・・・・・。
私はどこまで好きを貫くべきか。
しかしあの歯科医の域に達するまでには、まだまだ精進が足りないだろうから、
当分はそんな心配は無用か。

ちなみに、帰ってダンナにこの話をしたら、
「その人ビョーキだよね?」
って冷静につっこまれた。わはは。

プロフィール

リキタケカズヨ

Author:リキタケカズヨ
声と言葉で世界を変えていく、
子どもであり、大人であり、アーティストであるところの人。

検索フォーム

QRコード

QR