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私の終わり


人間はいつでも「いかに生きるか」ということを考えている。
あれが欲しい、ここに行きたい、もっと幸せになりたい。
欲望は尽きることがなく、満足という言葉を知らない人間が巷には溢れている。
あまりにも夢を追い求めすぎて、
最近では「いかに死ぬか」という言葉まで語られ始めているらしい。

 いかに死ぬか。

じぶんの死については何年も前に考えたことがあって、
ぼんやりとではあるが、私は自分の死の瞬間の風景を描くことができる。
この先、今までの倍以上は生きる予定であるので、
近い将来のことではないが、かといって途方もなく先のことでもないだろう。

私が死ぬ時。
そこには平和で静寂に満ちた光景が広がっている。
とても大切な光景なので、おおっぴらに公開する気はないけれど、少しだけお話すると。

ある日の夕暮れ時、この上ない幸せの中で、私は安らかに息を引き取ると思う。
その傍らには、年を取って皺くちゃになった大切なひとと、大切なものと、大切な思い出があるだろう。
共に生きてきた伴侶の冷たくなっていく屍を胸に抱え、
そのぬくもりが消えていくのと同じ速度で、私の体は感覚を失い、
やがて魂は遠く遠く上っていくだろう。

いつの頃からか、そんな映像が私の中に生まれ、
それは日を追ってリアルなものとして、何度も脳内に刷り込まれている。
妄想と言われればそれまでだ。
だけど私は、これは予知だと思っている。
こんなに鮮明に、空気の匂いや光の具合まで感じられるのだから、
絶対にこれが、自分がこの世で最後に見る風景に違いないと確信している。


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リキタケカズヨ

Author:リキタケカズヨ
声と言葉で世界を変えていく、
子どもであり、大人であり、アーティストであるところの人。

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